プラハの旧市街（Staré Město）

プラハの旧市街（Staré Město）

    プラハ旧市街は、ヴルタヴァ川の右岸に広がる歴史と文化の香りが漂うエリアで、古代から人々が居住してきたプラハ最古の地区のひとつです。ロマネスク時代には石造りの建物が多く建てられ、その地下室は現在レストランやワインセラーとして利用されています。コンヴィツカー通りの聖十字架教会では、11世紀からのロマネスク様式のドームが今も残されています。

    この町は1232年にヴァーツラフ1世によって創設され、1253年には城壁が築かれ、王に招かれたドイツからの職人たちによって経済・文化の中心として発展しました。1338年には自治権が与えられ、市庁舎の建設も許可されました。

    旧市街広場の北側には13世紀からユダヤ人地区が形成され、1389年に建てられた旧新シナゴーグは、現在も中央ヨーロッパ最古のシナゴーグとして保存されています。

    14世紀にはカレル4世によって旧市街と小地区を結ぶカレル橋が建設され、旧市街広場にはゴシック様式のティーン教会や聖イジー教会がそびえ立ちました。1383年には王宮が建てられ、現在の市民会館の敷地には約100年間にわたり王が居住しました。王宮の隣には15世紀末に建てられた火薬塔があり、ゴシックとルネサンス様式が融合した象徴的な建物です。

    16世紀のルネサンス時代には、町の人々が古い建物を再建し、今もその様式が多く残っています。特に市庁舎の一角「ミヌティ家」は、美しいスグラフィート装飾で知られています。1621年には旧市街広場で30年戦争後、26人のチェコ貴族が処刑され、その場所には今も記念の十字架が刻まれています。

    「プラハはバロックの真珠」と称される通り、旧市街にはバロック美術と建築の傑作が多く残されています。1706～1714年にかけてカレル橋には30体の聖人像が設置され、聖フランシスコ教会やクレメンティヌム修道院（現在は国立図書館）もこの時期に建てられました。

    1735年には聖ミクラーシュ教会が完成し、古いゴシック様式の教会もバロック様式へと改築されました。貴族たちは旧市街に宮殿を構え、1783年にはモーツァルトがオペラ「ドン・ジョヴァンニ」を初演したことで知られるエステート劇場も完成しました。

    18世紀末から19世紀にかけて、旧市街では建築ラッシュが起こり、中世の建物の多くがアール・ヌーヴォーやネオゴシック様式に建て替えられました。ユダヤ人地区にはシナゴーグと墓地のみが残されました。1884年にはネオルネサンス様式の「芸術家の家（ルドルフィヌム）」が建てられ、近隣には工芸博物館やカレル大学哲学部、1911年には市民会館が完成し、旧市街の景観はモダンな姿へと変貌しました。

    さらに、チェコ独自の建築様式であるキュービズムの影響も見られ、火薬塔の近くには「黒い聖母の家」があり、現在はキュービズム博物館とスタイリッシュなカフェとして利用されています。

    旧市街は、豊かな歴史と文化が息づく特別な場所であり、フランツ・カフカやアルベルト・アインシュタイン、グスタフ・マーラーなど多くの偉人がこの地に縁を持ちました。1992年にはユネスコの世界文化遺産に登録され、世界中から観光客が訪れるプラハの象徴的な観光エリアとなっています。

    日本語ガイド付きのツアーも承っておりますので、旧市街の歴史や魅力をわかりやすく丁寧にご案内いたします。どうぞお気軽にご相談ください。

旧市街のお勧めの見どころ

ブラックシアター　タ・ファンタスティカ　(Černé divadlo Ta Fantastika)
国立マリオネット劇場（Marionette Theatre）
ミラー礼拝堂（Mirror chapel）のクラシック音楽のコンサート

旧市街のお勧めの場所

カレル橋
火薬塔
ユダヤ人地区

旧市街のお勧めのレストラン

ムリーネツ（Mlýnec）

旧市街のお勧めのレストラン：
・ムリーネツ（Mlýnec）

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